概要: 執事にとっての最高の名誉――それは素晴らしい主人に仕えることだ。どんな立派な屋敷であっても、主が愚かであれば家名を守ることは出来ない。 彼の朝は早い。 夏でも日が昇る前に起き、その日主が着るであろうスーツは当然のことながら、シャツや靴下そしてアンダーシャツやパンツにまでチェックを入れる。 皺一本、埃一個ない状態の物を主に差し出す、それが彼のプライドだ。 重箱の底を突くように点検の中で、小さな皺を見つける...
概要: ※このお話はリバです。ご注意ください。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・自分が男に興味がある……いや、男にしか好きになれないと初めて自覚したとき、絶望と言う名の崖に立たされた気がした。僕が住んでいたアーカンソー州の田舎町では、ゲイに対する差別が根強い。男らしさが何よりの誇りであるこの町では、ゲイは差...