【はちみつ文庫】 砂漠の王妃は美青年 4 【R-18】
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□ 砂漠の王妃は美青年!?  □

砂漠の王妃は美青年 4 【R-18】

 その一夜を過ごしてから、王はアレックスを片時も離さなくなった。 

 夜は勿論の事、食事や入浴にまで彼を伴った。
 謁見所を兼ねた執務室には、王座の横に大きな長椅子を置き、そこをヴェールで取り巻いて、アレックスを座らせた。
 
 仕事が途切れると、王は人払いをした。
 そして長椅子に座ると、自分の膝の上にアレックスを腹ばいにして横たわらせた。

「何をするの……?」
「お前の尻を、解してやろう」
「いやだ……こんな真昼間から……」

 王は懐から小さな小瓶を出して、液体を指に絡めた。
 アレックスはスカートを捲り上げられ、その指を自分の蕾に受け入れるしかなかった。

「あ……んっ」

 指を噛みながら堪えたが、思わず声が漏れてしまう。

 指はねっとりと蕾を開いていった。
 その動きに合わせ、アレックスは自分の身体が熱くなるのを感じた。
 次第に息が荒くなっていく。

「……うぅん……いやぁ……なんだか……変……」
「……ふっ。……これは媚薬だからな。もう感じたのか?」
「あん……っ。身体が熱い……」
「欲しいか?」

 アレックスは、頬を赤らめながら頷く。

「指を4本、入れねばならんのだろう?」
「……意地悪……あっ!」

 3本目の指を入れられて、彼の身体が仰け反った。
 蕾を開くように、指が中を蠢く。

「もう……大丈夫。……お願い……」
「おいで」

 そう言われて、アレックスは王に後ろ向きで抱きかかえられた。
 身体を少し前向きに傾けられ、蕾を押し開くように、逞しい物が中に入ってくる。
 アレックスの身体に快感が突き抜けた。

「はぁ……っ。んっ。……あっ……ルシ……ガぁ……」
「……くっ。……堪らない、アレックス」

 腰を持たれて揺すられると、その振動で、蕾の中に王の全てが収まった。

「あああ……っ!」

 下から突き上げられると、敏感な部分が的確に擦られ 身体が痙攣するほど感じた。
 媚薬の効果と相まって、アレックスは深く目を閉じ、その快楽に身を任せる。

 その時、王の手が前に伸び、彼の物を掴んだ。

「いやっ。……ああ……っ」

 身体をよじってその手から逃れようとするが、王の方が力が強かった。
 そのまま、分身を手で扱かれながら、突き上げられる。

「はぁ……んっ。あっ、ダメっ! ……あっ……ああ……っ!」

 リズミカルに前後を責められて、アレックスの頭は真っ白になった。

「ダメ……あっ。で……出ちゃう……あぁんっ!」
「可愛い奴だ……」
「いやん……やめて……我慢……でき……な……あっ!」
「達けば良いではないか」
「ダメ……そんな……あっ! ああっ! ……お願い……許して……」

 王の動きが更に激しくなった。
 音が聞こえるほど責め立てられ、アレックスの前が弾けた。

「あっ……ああ……ぃゃぁ……」
「……後ろでも、達けるか?」

 身体が痙攣したまま、その腰を掴まれ、突きまくられる。

「ああん……ああっ! んっ……んっ……ぁあ……んっ!」
「……くっ。……締め付けられて、ちぎれそうだ……」
「……あっ! あっ! ああっ! ……あああ……っ」

 王の吐精と同時に、アレックスの後ろも脈打った。

「はぁ……はぁ……はぁ……っ」

 激しい息遣いと一緒に、アレックスの瞳に涙が溢れる。

「……そなたは、よく泣くな」
「だって……すごくいいんだもの……」
「そんなにか?」
「もう……気が狂いそう……」

 王は指で涙を拭われ、アレックスは息も荒いまま、その胸に抱かれた。




 そんな日が続いた、ある日。
 さすがの王も軍事会議には アレックスを同行させられないようで、会議の間 宮殿内を自由に見る許可が出た。
 英語の話せる下女に付き添われ、大広間や、美術品コレクションを見て廻る。
 贅を凝らしたそれらを見るだけで、彼は王の財力がとんでもないことを改めて感じた。

 王はアレックスに何度も 高級宝飾店の宝飾品を買い与えようとしたが、その度に彼は断っていた。
 それでなくても、百万ポンドで身体を買われたことに嫌悪感があるのに……これ以上、自分を嫌いになることはしたくはなかったからだ。
 自分が王に対して、金目当てで相手をしているとも思われたくなかった。
 もちろん事の成り行きは全て話したが、王はただ笑うだけだった。
 考えられないくらいの金を持つ王にとっては、些細なことかもしれないが、彼にとっては重要だった。

 宮廷内を見終わると、アレックスは中庭に出た。
 日差しは強かったが、木陰がそこかしこにあり、鮮やかな色の花で満たされた庭は、もしかしたらこの国で一番の贅沢かもしれない。
 下女から日陰の覆いを掲げられ、前と後ろからは大きな扇で風を送ってくれるので、気温の割には快適だった。

 庭の中央の噴水の前に来ると、何やら小さな生き物がこちらに向かって走って来た。
 下女たちが悲鳴をあげながら、アレックスを守ろうとする。
 良く見ると、それは可愛らしい小さな犬だった。

「あら、可愛い子。おいで」と言うと、アレックスはその犬を抱き上げた。

 英語を話せる下女が、彼を窘めるように言う。

「姫様。そのような物にお触れになってはなりませぬ」
「どうして?」
「それは王の虎の餌にございます。ほら、係員が捕えに参りました」
「餌? この子を虎に食べさせると言うの?」
「さようでございます。さあ、その汚らわしい物をお放し下さいませ」

 見れば、少し汚れてはいるが、ペットとしては十分な仔犬だった。

「この子、病気か何かなの?」
「いいえ。病気の犬など、王の虎の餌にはなりませぬ」
「では何故?」
「後宮の姫様が、飽きられてお捨てになられたのでしょう」
「なんですって?」

 アレックスの眉が上がった時、王の声が聞こえた。

「ここにいたのか? 日差しが強い。中に入るが良い」

 アレックスは仔犬を抱いたまま、王の元へ走った。

「ねえ、この子を虎の餌にするって、本当?」
「何だ……その汚い犬は。そんな物は放して、中に入るのだ」
「餌にする気?」
「係りがそう言うのなら、そうだろう」
「なんて酷い事……! 信じられないわ」
「何を怒っておる? 犬が欲しいなら買ってやるぞ」
「ペットを大事にしないなんて、信じられない。この子も心があるのよ! 虎の餌にするなんて酷い!」
「私も、そなたも肉を食うではないか。それと同じだ」
「食肉とペットは違うわ!」
「どうせ、後宮の女が飽きた犬なのだろう。気にする必要はない」

 王は事無げに言った。
 それを聞いてアレックスはぞっとした。

「ペットだって知っていたの?」
「ああ。見覚えがある」
「なんて人なの! この子は渡さないから!」

 そう言うとアレックスは仔犬を抱き、自分の部屋へ走っていった。



 

 部屋に戻り、風呂場で犬を洗いながらアレックスは泣いていた。
 仔犬が自分のように思えて仕方なかったのだ。

「飽きたら、いらないんだ」

 ゴシゴシと泡を立てながら、自然に独り言を言っていた。

「心なんてどうでもいいんだ」

 湯船に涙がポトポトと零れた。

「虎に人を食べさせるくらいだもの。残酷で愛情のない人なんだ」

 王にとって自分は、金で買った玩具にしか過ぎないのだ。
 なのに、気がつけば愛してしまった自分が悲しかった。
 犬を洗い終えても、アレックスの涙は止まらなかった。

 綺麗になった仔犬を抱え居間に戻ると、王が椅子に腰かけていた。

「そなたが犬を、それほどまでに好きだとは知らなかった」

『違う! それだけじゃない!』と、アレックスは叫びたかったが、我慢した。

「……この子を取り上げる気?」
「いや。気に入っているのなら、そなたの物にするがいい」
「ねえ……お願い。もうペットを餌にしないで」
「……」
「お願いだから……可哀そうなことをするのはやめて!」

 涙が再び溢れ出した。

「……わかった」
「本当に? 本当ね?」
「ああ、約束する」
「人間も、虎に食べさせたりしないで……」

 その言葉を聞いて、王の顔色が変わった。

「そなたに何がわかる?」
「?」
「喰わねば、喰われるのだ!」

 語気の強さとは裏腹に、王の横顔は何故か寂しげだった。

 王は孤独なのだ。
 アレックスの心が痛んだ。
 この若い王が、国を統治するのは大変な事なのだろう。
 力のある家臣を押さえつける為に、自分を恐怖の対象にする必要があったのかもしれない。

 部屋を去ろうと後ろを向いた王の背中に、アレックスはしがみついた。

「ごめんなさい……もう、言わないから……お願い、許して……」
「……」
「お願いだから……」
「ふ……っ」

 王は振り返ると、アレックスを抱きしめた。

「私はつくづく、そなたの涙に弱いようだ」
「ルシガ……!」

 アレックスは王の胸に顔を埋め、言う。

「アタシに力があったら……貴方を守れるのに……」
「私を守るだと? ははは……そなたはおかしなことを言う」

 そう言いながらも、王は今までに見せなかった優しい表情で、アレックスを見ていた。



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Date:2011/03/08
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