概要: 昔々あるところにシンデレラが住んでいました。 輝く金色の髪と、夏の澄み切った空のような青い瞳、そして雪のように白い肌を持った美しい青年でした。 生まれる前に父を失い、母が再婚して新しい父が出来ましたが、その母もすぐに亡くなって、お屋敷には義父と異母兄弟、そしてシンデレラが残されました。 義父と異母兄弟達はそれはそれは好色で、シンデレラの躰を自分のものにしようと躍起になっていました。 シンデレラは...
概要: 翌日の早朝から、ツンデレラ探しが始まりました。 貴族平民問わず、各家の扉が叩かれました。 扉が開かれると、王子の侍従が うやうやしくガラスのパンツを掲げ「家中の男を老若問わず集めよ。今から一人ずつこのパンツを履いてもらう。これは王子の命令である」 集まった者達は不満を言いつつも、ガラスのパンツを履きました。「うむ。この者は躰が細すぎるの」「何? お前は太りすぎでパンツが履けぬのか!」 たまに臀部...
概要: その夜、お城はまばゆく輝いていました。 ルシガが馬車を降り、城に入ろうとすると、警備兵が招待状を見せるように言いました。 しかし招待状は三匹の子豚が持って出たので、ルシガは持っていなかったのです。「招待状のない方はお入りいただくことはできません」「なんだとー! 私はルシガだぞ、中に入れんか!」「そんなことを言われましても……」「貴様ら、私の顔を知らんとはどういうことだ!」 入り口でわぁわぁともめて...
概要: 昔々ある大きなお屋敷に、一人の青年が住んでいました。 切れ長の瞳が印象的な美丈夫でしたが、早くに父上と死に別れ、可哀想に思った母上が甘やかして育てたので、ずいぶんと我が儘な性格になってしまいました。 その上侯爵家の一人息子として、幼くして主となったので、ひどく高飛車でした。 青年の本当の名前は『ルシガ』でしたが、そんな性格だったので、みんなは陰で彼のことを『ツンデレラ』と呼んでいました。そんなあ...
概要: 「ええ、そうなのよ。えっ? まだ女言葉になってるって? ……そうなんだ。なんだか慣れちゃって、意識しないと男言葉にならないんだ。うん、そう。明後日には帰るから。あっ、……アン。協力してくれて本当にありがとう。じゃあね」 そう言って、アレックスは電話を切った。 荷物は、ほとんどパッキングした。 飛行機のチケットも予約したので、明日の午後にはこの街を発つ。 泣くだけ泣いて、荷物を用意し終わったら、なんだか...